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予防ケア編集部コラム

良心的な歯医者の見分け方

 

普段、かかりつけの歯科医院を持っていない方にとって、お口のトラブルが起きた時に、どの歯科医院に行くべきか、迷いますよね。

ネット上は情報が氾濫していますので、口コミを見ても悪い情報は少なかったり、サクラかな?と思えるような投稿がされていることも、あるかもしれません。

そのような状況の中で、自分の症状に合った良心的な治療を提案している歯科医院がどこにあるのだろうか、と、迷ってしまうと思います。

今回はそのような方にとって、自分に合った治療が受けられる歯科医院の判断基準、どこをどう読んでおくか、そのチェックポイントを一部ご紹介いたします。

 

専門性で見分ける

 

その歯科医院の先生が、どのような治療を専門にしているかについて、なかなか分かりにくいという場合もあると思います。

2022年8月現在、厚生労働省が標榜を認めている、つまり看板やウェブに掲載を許可されている診療科は「歯科」、「小児歯科」、「矯正歯科」、「歯科口腔外科」だけです。

たとえば「審美歯科」をこの並びで書くことは認められていません。

また、学会専門医については、日本口腔外科学会、日本歯周病学会、日本小児歯科学会、日本歯科麻酔科学会、日本歯科放射線学会の5つの学会が認定した専門医資格でのみ標榜できます。

ただ、学会によってはその上位の資格である指導医という資格について、経歴に書くことはできても、標榜できない場合があります。

実際に持っている資格については、ホームページの歯科医師の自己紹介のページに記載されていることが多いようです。

 

治療内容で見分ける

 

歯科医院の専門分野を見る方法の1つとして、治療内容で見るという方法があります。

ホームページにどのような治療例を掲載しているかをよく見てみましょう。

もちろんそれが全てではありませんが、その先生の得意とする治療が見えてくるかと思います。

歯周病治療を専門としているのか、審美歯科のような綺麗な歯を入れることを得意としているのか、などです。

注意しないといけないのは、全ての情報がホームページに掲載されているわけではない、ということです。

実際に行われた治療前後の画像が掲載されていたとしても、ホームページに記載しきれていない情報が多数存在する、と考えながらホームページを見るようにしましょう。

まず、保険診療ではできる治療はごく一部で、かなりの部分を自由診療、いわゆる自費診療で行われている可能性があります。

例えば、歯を移動させたり、歯の傾きを変えたりする場合も、保険診療ではできず、自由診療である部分的な矯正治療によって、行われている場合があります。

次に、ホームページに掲載されている症例も、その先生の最高の自信作の1つには間違いないと思いますが、実はそれは1つの例にすぎず、水面下に埋もれている症例が多数あってもおかしくはありません。

このように、実際に「自分もこうなるだろう、こうなりたいな」と思ってその歯科医院に行くと、治療計画と費用の内容を見てびっくりすることもありますし、治療終了後も自分の想像と違うこともありえますので、注意が必要です。

近年では、「優良誤認を誘発する危険性があるため」そのような広告を禁止する、という厚生労働省からの通達もありました。

 

歯科医院の体制で見分ける

 

歯科医院のほとんどは、1つの診療所に1名から数名の歯科医師、数名の歯科衛生士、歯科助手、歯科技工士という構成で運営されています。

また最近では、チェーン店のように複数の歯科医院を医療法人が運営しているという業態も増えつつあります。

前者のメリットは、治療方針のブレが少ないことです。

ある意味、患者さんの担当医のような接し方になりますので、治療方針について急に変更になることや、以前歯科医師に話したのと同じ内容を、また繰り返し話さなければならない、という事態を避けることができます。

デメリットとしては、その院長との相性が合わないとなったら、それ以降、その歯科医院に行こうという気には、なかなかならないということです。

後者のチェーン店の方は、多数の歯科医師がいるため、自分と相性のいい先生に出会える可能性がありますが、指名制でない場合は、毎回違う歯科医師が治療する可能性があり、その腕にばらつきがあるかもしれません。

しかし、それぞれの診療内容のエキスパートがいるので、より専門的な部分を分担して、総合的により良い治療へとつなげることができるでしょう。

 

歯科医師が所属する学会で見分ける

 

歯科医院のホームページには、たいてい院長やスタッフの自己紹介のページがあります。

そこには院長の経歴や、所属している学会などが記載されています。

そこに勤務する先生の専門にもよりますが、興味・関心の方向性を探る材料になります。

歯周病関係の学会、噛み合わせ関係の学会、インプラント関係、小児歯科や矯正歯科など、歯科関係のみならず、アンチエイジング関係の学会や、栄養関係の学会など、様々な学会名が出てきます。

いろいろな分野に興味のある先生であれば、より良い治療を目指して幅広い視点を持っていることでしょう。

記載する学会の名称について、特に法的な制限はありませんが、入会金と年会費さえ払えば学会の会員として名前を書くことができてしまう場合は、注意が必要かもしれません。

 

まとめ

 

良心的な歯科医師に出会うことは、なかなか難しいことです。

会話のキャッチボールで自分の悩みをどれだけ拾い上げてくれて、それに応える治療をどの程度までしてくれるのか、という問題もありますし、患者満足度という点もあります。

まずは、その歯科医師がどのような治療をしているのかが、1つの基準になるのではないでしょうか。

 

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