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小児歯科編集部コラム

子どもの抜けた歯はどうする?知っておきたい注意点

 

子どもに「歯が抜けたよ」と言われたとき、あなたはどうしていますか?

はじめて子どもの歯が抜けるのは6歳前後になることが多いです。

そして個人差はありつつも、6年ほどかけてすべて大人の歯へ生えかわります。

 

抜ける順番は、前歯がはじめに抜けることが多く、昔は抜けた歯を投げる習慣がありましたが、今はほとんどその風習は行わずに保管する人が多いようです。

子どもの歯は、食べ物を噛んでいる時や歯磨きをしている時、突然抜けることがあります。

歯が抜ける時に血が出ることもあるため、子どもも大人もその後どうしたらいいか迷うこともあるでしょう。

 

今回は子どもの抜けた歯についてお話します。

 

乳歯が自然に抜けた場合の処理方法

 

子どもの乳歯は、6歳前後から抜け始めて、6年程度かけて永久歯に生え変わります。

乳歯が自然に抜けた場合、その後の処理にはさまざまな方法があります。

 

ひとつに日本では「下の歯は屋根の上に投げ、上の歯は下に投げる」という風習があります。

この風習は、「健康な歯がまっすぐ生えるように」というおまじないの様なものとして、昔から言い伝えられてきました。

 

また海外では抜けた歯を枕の下に置くと、夜に歯の妖精トゥースフェアリー(Tooth Fairy)がやってきて歯を持って行き、お金や小さなプレゼントを置いていく、という子どもが楽しみになる習慣もあります。

 

しかし、現代ではこのような風習が薄れてきて、抜けた乳歯は保管しておくという人が多くなっています。

保管方法としては、一般的には専用のケースに入れて保存する方法があります。

専用ケースは、抜けた歯を入れるためのスペースがそれぞれの歯ごとに複数個準備されていて、前歯や奥歯など歯の種類ごとに仕分けができるようになっています。

最近ではオリジナルの乳歯ケースを作るサービスもあり、子どもの名前や生年月日などを入れたオリジナルのケースを作ることで、子供の成長の記念として取っておくことができます。

 

抜けそうで抜けない時の注意点

 

歯が抜ける時期は個人差がありますが、無理に引き抜くと歯肉炎になったり、歯ぐきから出血するといったリスクがあります。

また、歯を引き抜く際に歯肉にダメージを与えてしまうと、その後の永久歯の生え変わりに影響が出る場合もあります。

 

抜けないということはまだ歯の根が残っている状態です。

歯が抜けそうであっても、自然に抜けるまで待つことが望ましいです。

抜けそうな歯がある場合は、食事中や歯磨き時に軽く動かす程度に留めておくと良いでしょう。

 

また、永久歯が生える前の乳歯が早めに抜けてしまうと、抜けた場所によっては周りの歯が移動して空いたスペースを埋めてしまい、永久歯が生えにくくなることもあります。

歯が抜けた後は歯ぐきに穴が開いた状態になりますが、この穴は自然に塞がるため、穴を塞ぐための処置は特に必要ありません。

 

ただし、出血がある場合には、軽く押さえて出血を止めます。

 

歯が抜けた後のケア

 

歯が抜けた後は、口の中の清潔を保つことが大切です。

口の中が不衛生なままだと、細菌感染や炎症を引き起こし、永久歯の成長を妨げることがあります。

そのため、歯磨きやうがいをしっかり行い、口の中を清潔に保ちましょう。

 

抜けた後でも残った歯の歯磨きは必要です。

抜けた部分の両隣の歯も優しく歯磨きを行うようにしましょう。

歯磨きをすると痛みがある場合は、歯医者で診察も受けたほうが良いでしょう。

また、口の中の細菌を減らすために、うがいも行いましょう。

 

歯が抜けた後はフッ素塗布も検討してください。

乳歯や生え始めの永久歯は虫歯に弱い状態なので、特にフッ素塗布での虫歯予防をおすすめします。

フッ素入りの歯磨き粉を使うだけではなく、歯科医院でのフッ素塗布で濃度が高いものを直接塗布してもらいましょう。

 

子どもの歯が抜ける時期

 

乳歯が抜けて生え変わる時期は個人差がありますが、一般的には以下の通りです。

  • 前歯:6歳から8歳くらいまで
  • 犬歯:9歳から12歳くらいまで
  • 臼歯:10歳から12歳くらいまで

乳歯から永久歯に生え変わる期間は約6年間かかります。

ただし、個人差があるため、生え変わる時期はこの範囲内であっても早い場合や遅い場合があります。

気になる場合は歯医者の定期検診で確認しましょう。

 

抜けない乳歯

 

なかなか子供の乳歯が抜けない場合、原因はいくつか考えられます。

永久歯の成長が遅れている場合や永久歯がずれて生えていること。

乳歯が癒合歯になっていること。

そして、元から永久歯が存在しない先天性欠如の場合が考えられます。

 

永久歯が存在しない先天性欠如は詳しい原因は不明ですが、下にあるはずの永久歯がないため、なかなか乳歯が抜けない場合もあります。

そのまま残ればいいのですが、乳歯の根が吸収されていつか抜け落ちることがあるでしょう。

その際は矯正治療などを検討する必要があるかもしれません。

 

なかなか抜けない歯には原因があり、歯医者でレントゲンなど検査を受けることでわかります。

原因がわかればそのまま放置せずに、乳歯を抜いたり矯正治療を行ったりと対処が可能です。

乳歯がなかなか抜けなくて気になる場合は、まずは検診を受けに行きましょう。

 

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