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小児歯科編集部コラム

永久歯が生えてこないのは何故?心配される原因を解説します

 

子供の乳歯は、生えそろったと思うと数年でもう抜け始めて、永久歯に生え変わりが始まります。

 

乳歯が抜け始めると、
「抜けたところはそのままにしていても良いのかな?いつ頃永久歯が生えるのかな?」
「どの歯から抜けるのが普通なのかな?いつ頃までに生えてこないとまずいんだろう?」
と、永久歯が生えてこないことで不安が出てくる方も多いのではないでしょうか。

 

今回は、永久歯が生えてこない場合の原因や治療方法について解説していきます。

 

乳歯から永久歯に生え変わる年齢

 

一般的に、乳歯から永久歯に生え変わる年齢は6歳から12歳の間です。

6歳頃になると、奥歯の第一大臼歯が乳臼歯の後ろに生えてきます。

永久歯は28本ありますが、全て生えてくるのは中学生になってから、14歳くらいです。

 

親知らずを含めると32本で、親知らずが生えてくるかどうかは人によって異なり、口の中の状況にもよります。

乳歯が抜けるタイミングや、歯の生え変わりのスピードにはかなり個人差がありますが、一般的に男の子よりも女の子の方が早く永久歯に生え変わる傾向があります。

 

永久歯が生えるのが遅い場合に心配されること

 

乳歯が抜けた後に永久歯が生えてこない場合は、永久歯が埋伏している可能性があります。

埋伏歯とは、歯が生える土台となる部分に埋まったままの歯のことです。

 

埋伏歯は、歯の生える方向や位置が不自然なことがあり、それによって周りの歯の生え方や発育にも影響を与えてしまいます。

そして埋伏歯は、歯肉炎や歯周病の原因にもなりえます。

 

また、永久歯が生えてこないまま放置していると隣の歯が移動してしまうため、歯並びや噛み合わせに影響を与えることもあります。

歯並びが悪いと、歯みがきがしにくいことなどから、虫歯や歯周病などの口腔内のトラブルを引き起こすことがあります。

さまざまなリスクもあるので、永久歯が生えてこない場合は歯科医院を受診して、原因を探る必要があります。

 

永久歯が生えてこない原因として考えられること

 

永久歯が生えてこない原因は複数考えられます。

 

・個人差によるもの

生え変わりの時期は個人差があり、乳歯が抜けるタイミングから生え変わりが始まるタイミングまでに、数ヶ月から数年の時間差があることがあります。

また、生え変わる順番にも個人差があり、前歯が先に生える人もいれば、逆に遅く生える人もいます。

この場合、他の歯の生え方に影響を与えるわけでなければ、特に治療は必要ありません。

 

・スペースの不足

乳歯が抜けた後に永久歯が生える部分のスペースが十分でない場合、永久歯が生えることができなくなることがあります。

顎が小さかったり、歯の大きさが大きかったり、さまざまな理由でスペース不足になることはあります。

特に現代の子供たちは顎が小さい傾向にあるので、歯がきれいに生えずガタガタになったり、八重歯になることも多いです。

 

・永久歯の先天欠損

生まれつき永久歯が存在しない場合は、待っていても生えてくることはありません。

そういった場合、乳歯が長持ちする限りそのまま生えていることもありますが、抜けてしまった場合は矯正や補綴物で補います。

 

・歯茎が厚い

歯茎が厚い場合はその歯茎が障害となり、永久歯が生えてくるのに時間がかかることがあります。

 

・乳歯の欠損

乳歯が虫歯によってすでに無くなってしまっている場合、その周りの骨が硬くなり、生えるのに時間がかかる場合があります。

 

・過剰歯など邪魔するものがある

本来生える本数より多く歯があるものを過剰歯と言います。

過剰歯の存在が生える歯を邪魔して、なかなか永久歯が生えてこない場合もあります。

 

原因ごとの歯科医院での対処方法

 

歯がなかなか生えてこない場合の治療方法は、原因ごとにさまざまです。

 

・スペースの不足によるもの

永久歯が生えるスペースが不足している場合は、矯正治療を行ってスペースを作っていきます。

顎の成長をうながしたり、歯を動かしてスペースを作ることもあります。

 

・永久歯先天欠如の場合

この場合は矯正治療によって足りない部分の隙間を埋めて、歯並びや噛み合わせを整えたり、補綴物やインプラントで歯を人工的に補う治療を行います。

 

・歯茎が厚い・乳歯の欠如・埋伏歯の場合</p>

歯茎が厚い場合や埋伏歯は、そのままで時間がかかっても生えてきそうであれば特に何もしませんが、歯茎を少し切って生えやすくしたり、それでもなかなか生えてこない場合は、引っ張るような処置を行うこともあります。

 

・過剰歯の場合

過剰歯がある場合は、それを取り除く処置を行います。

生えかけている場合は抜歯しますが、埋まっていることがほとんどなので、歯茎を切って取り除くような外科処置が必要となります。

 

生え変わりで心配な場合は歯科医院へ

 

乳歯は長い年月をかけて、全て永久歯へと変わっていきます。

その間スムーズに生え変わらないこともありますが、個人差による原因が大きいと考えられます。

 

見た目では永久歯の生え変わりの異常には気付きにくく、歯科医院で定期検診やチェックをしてもらうことが大切です。

なかなか生えてこない場合は、レントゲンを撮って歯数のチェックをしてもらえることで、安心して口の成長を見守れると共に、なにか問題があった際も、早期発見、早期治療につながるでしょう。

 

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